そこは歩いていくには、ちょっと遠い距離なのだけど、一日中パソコンを見ているので
意識的に歩かないと体がおかしくなってしまうからちょうどいい。
道中、高校があり校庭では体育の授業が行われているようだった。校庭内を走っている姿が見える。完全にこの子たちに体力で勝てないなと思いながら店へと向かった。
14時を過ぎていたけれど、つい立てで仕切られたカウンターは満席だった。
一番端の席を通され、私は煮込み定食を注文する。
数分で出てくる早さも魅力の一つである。
煮込み→煮込み→ご飯→煮込み
といった具合に箸を運ぶ。隣の席の女性は、同僚であろう男性とずっと話しながら食べている。
すると、男性は先に食べ終わったようで店を出て行った。女性はマイペースで食事を続けている。カウンターにいた客は次第にはけていき、私と見知らぬその女性の二人となった。しかも隣同士である。
勝手にきまずい私とは裏腹に、その女性は券売機に向い、納豆を追加注文していた。確かにこの店の普通盛りは大盛りである。フードロスするわけにはいかぬと納豆で乗り切ろうとしているらしい。
ようやく私は煮込みを食べ終えた頃、隣の女性はまた席を立ち上がった。どうやらお手洗いのようである。私も帰り支度をしようとすると、ふと隣の席に置かれたケータイが目についた。そしてさらにファスナーが開けられ中身が丸見えの鞄。
私だったら席を外れる時は上着は置いて行くにしても荷物は持っていくよな、と思ったのと同時に、あらぬ疑いをもたれるのは嫌だなとも思った。
異常に冤罪を恐れる私。満員電車では無理やりにでも両手を持ち手にかけるべし。
足早に席を離れ、いつもより少し声大きめで「ごちそうさまでしたー」と声をかけ店を出た。
とこの話を夕飯の時に花さんにしたところ、確かにすぐさんは一箇所を見つめる癖があるよねと言う。めっちゃ怪しいじゃん私。
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