バレンタインデーが誕生日というのは子供の頃どこか恥ずかしかった。なんとなく女の子の日という気がするからだ。
でも、もう38歳になる私にはただ歳を重ねるだけの日である。
数年前から夫婦間でプレゼントを渡し合うのをやめようということになっている。理子や玲から「パパお誕生日おめでとう」と言われるととても嬉しい。それで十分だ。
花さんと私は在宅勤務だったため、昼食を一緒に食べた。駅前でおいしいのにどういうわけか客が全くいない店。すぐに食事が出てくるのはそういうわけもあるのだろうけど、もっと繁盛しないと店がなくなってしまう。それは悲しい。
朝理子からチョコをもらわなかったので、これは帰宅後にもらう流れなのだろうけれど、仕事中に甘いものが食べたくなり、昼食後にスーパーでキットカットを買う。しかし昔と比べてこんなに小さくなってしまうなんてね。
家に帰り、仕事を再開する。今日締め切りのものの進行が鈍くて困る。
結局18時の定時後も作業をすることとなった。いったん私は玲と理子を迎えに行った。その間に花さんは食事の支度をしてくれていた。
家に帰ると理子からチョコをもらう。年々上手になっていて驚く。女の子なんだなって思う。
その後食事となるのだけど、玲が食べたくないを連呼してお祝いムードが駄々下がっていく。野菜と判断されたものは絶対に食べたくないというのがずーっと続いている。
ヒステリックに嫌だ嫌だというので花さんも意気消沈していく。「今日誕生日なんだけどなー」と私が言っても全く笑いへと好転しないムード。結局白いご飯にふりかけしか食べない玲。どうしたもんだろうか。そのふりかけご飯ですら完食しないのでケーキを出せない。
もうケーキを食べたい理子と玲。食事がうまく循環していかなくてもどかしい。
結局大泣きする玲。
痺れを切らして食事を片付けてケーキを食べる。一転して機嫌が良くなる玲。
以前まではカットされたケーキだったけれど、ホールになった。そういったことに家族の成長を感じた。
38歳になったということでどうしたいかという話になり、私はもっと明るい人間になりたいと小学生のようなことを言った。
朝起きたら明るい声でおはようといい、嬉しかったら手を叩いて喜ぶ。そんな人に私はなりたい。
0 件のコメント:
コメントを投稿