2010年2月16日火曜日

ありがとう

2月14日、hanaと二人、新宿の映画館で「抱擁のかけら」を見た。
こういった日常の切り取り方いいなと思わせる描写と、非現実的な部分のバランスの良さというものを絶妙に織り交ぜていた。スペインの映画の傾向なのかこの監督の傾向なのかは分からないのだけど、物語の終わらせ方が不思議だった。
のっけから始まるラブシーンに対して主人公の男性は盲目という、どこか「静と動」を自分なりには感じた映画だった。一番好きなシーンは親子が朝食を食べるシーン。果物や花の鮮やかな色に囲まれていてとてもきれいだった。
映画を見た後、銀座に行った。こじゃれたブティックに入ったりあてもなく歩いたりした。夕飯の予約時間までしばらく時間があったのでエルメスギャラリーに行った。初めてエルメス店内に入った。8階にギャラリーはあった。店員の案内でエレベーターに乗る。新作のオードトワレがあるらしくその香りを楽しんだ。会場にはロウのようなもので作られた人体と思われるオブジェが10点ほどあった。外国人が作品を指差しながらなにやら会話をしていた。

カメラを持った集団が、COACHのショップ前でロゴを色んな角度から撮ってるのを尻目に、隣にあるマツモトキヨシで軽食を買って食べながら、電車に乗って人形町へ行った。「今半本店」である。hanaが予約をしてくれていて個室に通された。私の誕生日会である。
和服を召した妙齢の方が部屋まで案内してくれたのだけれど、他の部屋からはおじさんたちの笑い声が聞こえた。

「この度はお誕生日だそうで、、、」と言って仲居さんが僕にラッピングされたシャンパンを
くれた。その心遣いに驚いた。料理はまず、もずくとショウガの和え物から始まった。一つ一つが丁寧で上品。美味しくいただいた。メインのすき焼きまでいい具合に僕の胃の中を準備してくれて行った。この店はすき焼きを美味しくいただくために仲居さんが取り分けてくれる。その間僕たちは固唾を飲んでその様子を見ているわけだ。

果たして、小皿に取り分けられたそのお肉は生卵と絡まって口のなかでとろけ、しかし噛めば肉汁が広がる絶品であった。味を引き立てるネギなども忘れてはならぬ。「残った卵をご飯にかけていただいても美味しく召し上がって頂けます」仲居さんは素晴らしい情報を我々に提供した。hanaは生卵が苦手であったために僕だけ食したが、肉汁と生卵のかかったご飯はとても美味しいものだった。
高級なお店だと言うのは様々な事に行き届いてるもので、ああ、そろそろお茶が欲しいなと思うタイミングでお茶が出て来たりする。そういったところも抜かりが無い。そしてそのお茶が非常にうまかった。ほうじ茶のような緑茶だった。

デザートに林檎のシャーベットを取り、食事を終えた。店を出ると仲居さんは僕たちが角を曲がるまで見送りを続けてくれた。接客というのはこういうことなんだなと思った。
ほろ酔いの中、家に帰った。

家には、プレゼントされたプレゼントとバレンタインのチョコレート。
happy birthday&happy valentine's day
26歳をお祝いしてくれてありがとう

ありがとう

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