舌にしびれを感じる。
しばらくずっと吸っていなかった煙草を、このところ吸うようになったからだ。
始めは土産でもらった怪しげな煙草だったが、
その後HOPEを吸い、1ヶ月もしないうちに元々吸っていたCOOLに戻ってしまった。
久々に早く起きて、総合病院へと行った。皮膚科だ。
あらかじめ別の病院で紹介状をもらっていたのですぐに診察となった。
キングオブコメディの顔の面白い方みたいな先生だった。
足が小刻みに揺れていて、つまりは貧乏揺すりをしていた。
手術をするリストがちらっと見えたのだけれど
この世の中には手術しなくてはならない人で満ちあふれているようだった。
来年の始めに手術する事になった。
一応頭の手術だから、ということもあるのだろうけれど同意書にサインをした。
そして採血することになった。
採血場と書かれた場所に行くと、そこはまるで鶏の頭を切除する工場のように、
システマチックに効率的に血を採っていた。
透明な容器に、赤とは言えないどす黒い血が吸い込まれていくのを見る。
僕に順番が回って来て、台に手を置いて拳を軽く握る。
50歳近い看護婦の胸が、僕の握った拳の先に当たっている。
規定の量の血が吸い取られると手際よく針を抜き、消毒した。
5分は手で押さえて止血して下さいという。
しばらく老人たちにまぎれながら5分を過ごした。
そして時間が経過すると脱脂綿をゴミ箱に捨てた。
大量の血を見るよりも、赤い血の付いた脱脂綿がいくつも捨てられている様を見ると
軽く気持が悪くなった。
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