韓国二日目。
この日は、朝から市場で食事をすることにした。
HANAさんの案内で、ぐいぐいと道を進んでいく。
案内された一画は、ビニールカーテンで仕切られており、
同じような店が10件近く並んでいる。
中に入るや否や、一斉におばちゃんたちのかけ声が我々に浴びせられる。
うまいよ、座っていって、おいしいよ、席あるよ
知ってる日本語でとにかくまくしたてる。
どういったセンサーがあるのか知らないけれど、
日本人だとすぐに分かるらしい。
元々HANAさんの行きたい店というのがあったらしいのだけど、
どうやら違う店の席に座ってしまった模様。
しかしながら今更席を替える事もできず、ビビンバを注文した。
どっさりとよそられるキムチ。
サービスでつけられる冷麺。
肝心なビビンバも韓国で食べるとひと味違う。
朝っぱらからとても食べれる量じゃないくらいよそられており、
申し訳ないけれど残してしまった。
食べながらまわりの店の様子を見ていたのだけど、
どこも同じメニューだった。
そんななかで、人気ある店とそうでない店があった。
どうして同じ料理を出す店が10件近くも並ぶのだろう。
いろんな料理があって、それぞれの店の良さを出した方がよいのではないか、
とも思うのだけど、漁港の近くには刺身を出す店が乱立するようなものかと
納得することにした。
客は人気ある店に自然と入っていく。
売れてない店の呼び込みはかなわずであった。
この絵面は気分をちょっと、いわゆるブルーにした。
もの悲しげなおばちゃんの顔を見ながらすする冷麺は体を余計に冷やすのだ。
店を出ると、日本で言うところの新宿のような所を歩く。明洞という地域だ。
そこでA LANDというビームスのような店に入る。
前日に行ったファッションビルの店員とは明らかに違う雰囲気。
スタイリッシュで、むやみに近づいてこない。
ラックに陳列されてる服もどこか違う。
初めて上京した高校生の頃のような気分になって、服を見る。
やっぱり服が好きなのである。
あれこれ手に取って、can i try?
6着近く試着して、2着購入する事にした。
取り立てて安い訳ではなかった。
ビームスで買ったって同じ事なんだろうけど、ビームスで服は買わない。
その後も韓国版ユニクロを見たり、海苔の専門店で買い物したり、
ロッテデパートに行ったり、した。
一度ホテルに戻り、やはり一眠りすることにした。
実にゆとりある旅である。
1時間近くたってから、また街へと繰り出す。
今度行くのは青山のような場所である。
サムスン美術館へと向かった。
ここでは杉本博司の展覧会が行なわれていた。
銀座のギャラリー小柳で見たり、ブルータスの特集で見たりしたことがあったのだけど、
量感的にはかなり見応えのあるものだった。
受付でサムスンのタブレットを受け取っていたのだけど、
作品の前にたつと、自動的に作品を認識して解説を始めていた。
残念ながら日本語対応はしていなかった。
その後、常設展を見たのだけど、内容がかなり濃かった。
バスキア、ヨーゼフボイス、アンディウォーホル、ロスコ、サイトォンブリ、
リヒター、エドルシェ、ダミアンハースト、ジャコメッティまであった。
恐るべし韓国。片っ端から揃えた感がある。
サイトォンブリに関しては作品を初めて見られたので感動した。
あとはリヒター。存在感が半端なかった。
ミュージアムの入り口にある発光ダイオードを使った作品は宮島達夫であった。
このエリアは金持ちが多いらしく、走る車もヒュンダイとかではなく外車が多かった。
ミュージアムの近くにギャルソンがあった。
一階にはローズベーカリーが入っていて、ドーバーストリートマーケットと同じだ。
エレベーターで最上階までいって、特に買うものなどないけれど見て回った。
ちょっと前に始まったラインのものから、ビートルズのものやら
たぶんすべてのラインが揃っていた。
そして、店の導線がしっかりしていて、ストレスなく店内を回る事が出来た。
ここでも店員の髪型は川久保玲カットであった。
世界共通なのかしら。
ギャルソンを出ると、D&DEPARTMENTに行った。
日本でもおなじみのものからソウルオリジナルのものまであって面白かった。
HANAはiPhoneケースを買っていた。
その後も、またしてもA LANDに行って靴下を購入した。
なぜかバーコードがなかなか読み取れなかったらしく、
眼鏡をかけたしずちゃんみたいな女の店員は四苦八苦していた。
この日の夕飯は、またしてもディープな店だった。
韓国と言えば焼き肉というわけなのだけど、
ここの店は鉄板が円錐で、下部に溝がついていた。
どことなくジンギスカンの鉄板に近い。
円錐の上部で肉を焼き、油が溝に溜まる。
そこに溶いた生卵を流し込み、ネギやらにんにくやらキムチを混ぜて
スクランブルエッグ的に食べる訳である。
これはおいしかった。
最初に焼いた肉はハラミだったのだけど、塊でやってくるそれを、
HANAがはさみでチョキチョキと切っていく。
やはり訪韓数が違うのである。手慣れてらっしゃる。
その後も韓国語を駆使して注文を重ねていくHANA。
ちなみに韓国語で一つというのはハナなんだそう。
この日もノンアルコールな二人であった。
なんだかんだと歩き回って疲れていたのでタクシーで帰る事にした。
どうやら韓国はタクシー代が安いようである。
勘定もそこそこであった。
ホテル近くで降りる。屋台のようなものがでていたので、何かと思ってみて見ると、
どうやらパチもんを売りさばいてるようだった。
グッチ、ヴィトン、プラダなどというのは、パチもんのお決まりだと思うのだけど、
ひと味違うのは、モンクレールのダウンとかもある点だ。
さらには、GIVENCHYのバンビプリントスウェットという、マニアックなものまで
あったということだ。
スタイルドットコムでも見てるのかしら。
中国で生産してたものが流れてきてるとかなのか、実情は知らないけれど。
違反物だと分かって買い物をすると言うのは違法行為である。
皆様もお気をつけ下さい。
0 件のコメント:
コメントを投稿