2013年2月24日日曜日

2013年2月21日木曜日

準備

仕事帰りに寄ったスーパーマーケットでブリが3切れで300円だった。
頭の中で、その3切れを袋に入れて、醤油、みりん、酒に漬けていてる。
白菜が120円だった。
頭の中で、ざくざくと切って、もやしとともにさっと茹でて、シーチキンと和え、
めんつゆをさっとかける。
自宅の冷蔵庫にトマトがある。
頭の中で、それを切って塩をさっと振りかける。


スーパーでブリ、白菜を買って家に帰る。
片手にスーパーの袋。片手にトートバッグを持っている。
手袋をしていないので冷たい風が容赦なく指先の感覚を奪って行く。

家に着くと、暗がりの中、手探りで玄関の明かりのスイッチをつける。
スイッチをオンにすると、ぼんやりと明るくなる。
荷物を下ろすと、ガスストーブのスイッチをつける。
青い炎が円を描いて部屋を暖めてくれる。

台所に立つと、イメージ通り、袋にブリを入れ、醤油とみりんと酒を調合し
それも袋に入れる。軽く揉むようにしてから、しばらく漬けておく。

お米を3合計り、水でといで炊飯のスイッチを押す。

イメージ通り、白菜をザクザクと切り、鍋に塩を軽くふってから茹でる。
もやしも茹でて、ザルにあげる。
シーチキンの油をきって、それらと混ぜる。
軽く塩こしょうをふり、めんつゆをさっとかける。

冷蔵庫に入っていたトマトを食べやすい大きさに切る。
塩をさっとふる。

それぞれをよそる皿を用意する。
炊飯器からは炊きあがりを知らせるアラームが鳴る。
ふたをあけると白い湯気が一気に立ち上って、米がたっている。
しゃもじでかき混ぜると、またふたを閉じる。

hanaからもう少しで家に着く、という連絡が入る。

醤油につけたブリをグリルに入れると、しばらくして醤油の焦げる匂いがする。
頃合いを見計らってブリをひっくり返す。

白菜も、トマトも皿によそった。
あとは来るべき人がきて、本日の食卓が完成する。


まだかな。もう少しかな。
部屋は暖かく、準備はできている。

2013年2月20日水曜日

食事

初めて入る飲食店というのがあるけれど、
入るにあたって判断材料はなにになるのか。
単純に店構えであったり、店頭に張り出されたメニューだったり。
人それぞれキャッチになる部分はあると思う。

今日会社のみんなで食べに行ったランチは、初めて入る店だった。

その場所は、僕たちが白金台に引っ越してきた2年も満たない間に、
3回も店舗が変わっていた。
最初はインドカレー。その次は、蕎麦屋。そして今回の串揚げ屋だ。
インドカレーからそば屋に転身したときは、
店員が同じインド人だったから驚いた。
駅に近く、近辺に飲食店も少ないので、立地が悪い訳ではない。
ちなみにこの店の近くには、小泉元総理大臣もお忍びで通っていたという居酒屋がある。
(今日本当はこの店に行こうとしたのだけど、のれんがでていなかった。)


この店の前には電子看板にメニューが映し出されていて
とにかく一度お入りください。といっている。
雪も吹きすさぶ寒さだったということもあり、店に入ってみる事にした。
店内はお客さんが結構入っていた。
一番奥の席に通されると、メニューを渡された。
そこには右半分に、串揚げや揚げ物、左半分には中華料理のメニューが並んでいた。
天の邪鬼な僕は、串揚げ屋と書かれている店にも関わらず
担々麺とミニチャーハンを発注した。
他の三人は揚げ物や、ラーメンを注文した。

僕は飲食の接客業というものをした事がないので常識的なところは分からないのだけど
基本というものはあると思う。
例えば、お盆にご飯、おかず、みそ汁、お箸が並んでいたら、
お箸が客の手前に来て然るべきだし、
汁物をこぼすなどは最もしてはいけないことのうちのひとつだろう。
果たしてここの店員のおばちゃんは、お盆の置き方も逆だし、汁物をこぼした。
そして肝心な味はと言えば、そういった接客を具現化したような味だった。
なんというか上辺だけの味で、丁寧でない感じ。
担々麺ってこんな味だったかな、と疑問符が頭に浮かんだ。
ミニチャーハンはおいしかった。自分で作ったみたいだ。
他の3人も、黙々と食べていて、会話がまるでなかった。

店を出ると、しばらくして、誰かが「あそこは最初で最後だ」と言った。
値段が決して安い訳ではないので、腑に落ちていない様子。

最近、同じ値段で、すごくおいしいランチを出してくれる店を見つけた。
接客にも美学を感じるし、料理もすごく丁寧だ。
自然にみんなの顔がほころぶし、店を出るときも、
「またきますね」の一言が自然と出てくる。
少し店員さんがどや顔をして送り出してくれるのだけど、納得のどやである。

素材の時点では平等なのに
人の手が加わった途端、その人の技量によっておいしくも、そうでなくもなる。
デザインも一緒だなと。
写真という素材を活かすも殺すもデザイナー次第。
文字を美しく読ませるも、読みにくくするもデザイナーの詰めかた次第。

人のふり見て我がふり直せ。
引き締めていきたいものである。

2013年2月19日火曜日

18日

先週の土曜、hanaが髪を切りに下北の美容室nikkiへと行った。
僕は髪を切る予定がないのだけど、付き添っていくことが常だ。
逆に僕が髪を切りに行くときは、hanaが付き添う。

この日はhanaが先にnikkiへと行き、僕は一人で古着屋を少し回る事にした。
filmという古着屋では、服よりも、棚に陳列されていた
ヘルムートニュートンのポートフォリオを集めた写真集に興味がいってしまい、
値段を聞いてみるがそれはディスプレイの一部だった。

一気に興味を失ってしまった僕は、nikkiへと足を運んだ。
すると、hanaはまだ髪を切っていなかった。
どうやら話に花を咲かせてしまっていたらしい。
店に着くなり笑い声が響き、本日の生け贄が献上されていた。

鏡の中のhanaはだんだんと髪が短くなっていく。
時折よしぐちさんは、僕の方を振り返り話しかける。
しかしはさみは動いている。
後頭部にも目がついているかのようだった。

髪を切り終えたあと、お気に入りの写真集だといって、
アービングペンのPASSAGEを取り出し一緒に見出した。
いいものを見ながら話しかけるよしぐちさんの顔は優しい。

8時から豪徳寺のピコンバーを予約していた僕らは、
その時間になってnikkiを後にした。

ピコンバーは駅近くの路地に、ひっそりと佇むカフェバーである。
ヨーロッパのどこかの国をイメージソースとしているのだろうけど、
果たしてBGMはエンヤだった。

ビールで乾杯し、それぞれが気になったメニューを一通り選ぶ。
食事に出かけると口数が少なくなる僕。
しかし今回の食事は僕の誕生日のお祝いであった。
ゆっくりと食事をし、酒を飲んだ。
後ろの席では女の人がいきなり泣き出していた。

食事が進んで行くと、ワインメニューを手に取った。
すると見慣れた「エストエストエスト」の文字。
イタリアに行った時、そういった名前のレストランで食事をした。
それ以来、どこかでこの字面を見てしまうと条件反射的に注文してしまうのであった。

とてもおいしい料理をたいらげると、店を後にした。



友人がこっそりと働いているとあるバーに行くと、
既に他の友人たちがカウンターを陣取っていた。
hanaは時既に限界を迎えていたようで、店に着くとウーロン茶を注文していた。
カウンターの目の前に取り付けられていたモニターには
スプラッター映画が無声で流れていた。

終電でキレイに帰宅する友人。
終電を気にせず飲む酒飲み。

腰を据えて飲むのは久々という事も合って、
思い出話や今の話をした。
同じ時間を過ごしているのに、出会う人たちはそれぞれで、
だれかにときめいて、誰かに傷ついて、
喜んで悲しんでいた。

会話の中で、最近は日記書いてないのか?という話になって、
29歳になったことをきっかけにしてまた書き始めればいいのにということをいわれたので
久々にモニターに向かって文章を書いている。
すっかり文章の勘が鈍っている。

これを書いているのは2月19日の深夜だ。
hanaが帰ってきた。
キリがいいのでこの辺でシャットアウト。

TC1

フィルムカメラを使い始めてから、
ここぞというところで撮るようになった。
以前のGRDはとにかく撮りまくるというスタイルであった。
一球入魂
ワンシャッター入魂である。

荒れブレ、ゴミもつきまくっているけれどご愛嬌。
去年の盆から、冬まで、フィルムの現像をしていなかったので
一挙に。

今週末にはトルコ旅行の残りの現像が上がってくる。
これもまたご愛嬌。