ここのところ、テレビのニュースを見るにつけ、子供にまつわる事故やら事件が多いように感じる。だけど、統計的には殺人とか凶悪な事件の件数は下がっているなんて言っている人もいる。実際のところは知らないけれど。
「父親が実の子供を殺して埋めた。」というニュースを見た。それを知ったのは、仕事中にエレベーターに乗っているときのことで、階数を示す小さなモニターに、短い文章でニュースが流れていた。「父親が実の子供を殺して埋めた。」という文字面を目で追った時、なにか吐き気にも似たような気持ち悪さが自分の体を駆け巡った。
イベント会場で起きた火事で亡くなった子供のニュースを見た。多分5歳という年齢の子供は、親の目から離れたところで元気いっぱいに遊んで楽しんでいたんだと思う。そして、親も外で開放的に遊ぶ子供を、最初は気にして見ていても、まさか何かが起こるなんて思いもしないで、例えば携帯を見ていたかもしれないし、奥さんと話し込んでいたりしたのかもしれない。デザインの発表をする場で、まさか自分の子供が亡くなるなんてだれが想像できるだろうか?例えばフランスではテロが起きたり、例えばアメリカの大学では銃の乱射事件が起きたり。日本にいたってどこでなにが起きるかなんて分かりっこないのだけど。でもなにかが自分の周りで起きることなんて思いもしないでしょう。気持ち良く晴れた日曜の昼下がりに。
先日、出勤中に駅の階段でベビーカーを持って降りようとしている女性がいたので「お手伝いしましょうか?」って声をかけたら首を振られて拒否されたことがあった。それもそうか、って思った。もし手伝ってもらったとして、例えばそのベビーカーを投げ飛ばしたり蹴飛ばしたりしてしまうような愉快犯だっているかもしれない。自分の子供を守るためにはその母親の判断は正しいわけだ。
だけど、なんだか悲しい。子供をもって今まで気づかなかったことに目が行くようになって、疑心暗鬼でいなくてはいけないこの世の中に、ただただ悲しさを感じる。
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