夏が終わった頃、家族三人で初めて旅行した。
静岡に帰ることはあったけれど、旅行という名目での遠出は初めてだ。
向かった先は和歌山。
どうして和歌山かと言えば、目を閉じて地図に対して指差しで決めたのだ。
正直なところ、一番最初に差したところは北朝鮮だったのだけど、
それは旅行ではなくなってしまう。
その次も洋上だったりなんだり、現実的な場所ではなく、
最終的には前述した場所に落ち着いた。
それから、旅行プランナー花さんが、ガイドブックを調達してきて、
プランが具体的になっていった。
僕はついていくだけである。
撮った写真は実にフィルム5本分で、
ようやく現像するに至った。
色鮮やかに蘇る旅の記録から、記憶へ。
次は地図のどこへ指を差し、旅に出るのだろう?


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