理子さんは、機能を拡張し続けている。
いつの間にか
足を引きずりながら自分の体を前に進めることを覚え、
20センチ程度ある段差を、昨日は超えることができなかったのに、
翌日、いとも簡単に乗り越えることができるようになった。
周りで起きていることに興味を示して、
電車や、休憩所や、僕たちと一緒にいる空間でいろいろなものを
いっぱい吸収しようとしているように見える。
いつの間にか
自分の要求を端的に主張できるようになった。
名前を呼ぶと、にこにこと笑ってこちらに寄ってくるようになった。
うんちがだんだんと固くなってきた。
自分の感情を表す表情が多くなってきた。
テーブルに掴まって立ち上がることができるようになって、
日ごとにその時間が長くなってきた。
6月21日
理子さんは月齢10ヶ月を迎えた。
いつの間にかの、その10ヶ月もの間、
全てを費やしてくれている花さんがいてこそのこと。
感謝しきれない。
赤ちゃんの成長はあっという間だよって誰かが教えてくれたけど
その一瞬を、見せてくれるその笑顔の数を
僕はカメラを向けて記録する以外にも、
ちゃんと心に刻んでいこうと思う
理子さんができること
僕にできること
僕しかできないこと
父として
父の日に思うこと
父の日に思うこと