2013年9月21日土曜日
2013年9月13日金曜日
2013年9月11日水曜日
リンスはシャンプーのまえにしちゃダメなんだよ
予定していたよりも早く仕事を切り上げることが出来たので、
誰かに捕まる前にそそくさと会社を出た。
hanaに電話をかけると、ずっと呼び出し音が鳴るだけで通話にはならなかった。
すかさず僕は、hanaと一緒に食事をしているはずのMの電話番号を、
アドレス帳からピックアップし電話をかけた。
4コール目で「もしもし」という声が聞こえた。
店自体には電波は届いているようだ。
今から店に向かう旨を伝え、電話を切った。
店につくと、二人がiPhoneを片手に大笑いをしている姿が目に飛び込んできた。
僕がテーブルに近づいても気がつかない程、熱心に笑っていた。
テーブルを揺すってみたらようやく彼女たちは気がついた。
僕は店員に椅子を用意してもらって、それに腰掛けると生ビールを注文した。
二人はすでにあらかた注文が終わり、そのすべてが胃袋に収められた後だった。
そして少しだけ酔っぱらっていた。
彼女たちは、自身の相方の面白いところを写真として記録していた。
それを見せ合って笑っていた訳だ。
僕もそれに対抗すべく
「あまりにダヴィンチコードなhanaの寝姿にシャッターを切らない訳にはいかなかった」
と言って最大級にファニーなhanaの写真をMに献上した。
そのうちMの相方Iが登場した。
「寝坊できないんです、明日は」と彼は言って
ノンアルコールビールを頼もうとしていたのだけれど、
そのような言葉は、酔っぱらった年上の彼女たちの前では、風の前の塵に等しく、
結果的にビールを頼むはめになっていた。
火曜日にお店でお酒を飲むというのは久々だった。
渋谷にとって夜の11時はまだ健全な時間で、僕たちの周りのテーブルもにぎわっていた。
月世界というお店で飲んだのだけど、どの辺りが月世界なのか、
しらふな状態でも僕には分からなかった。
ふとした会話のなかで、Mの寝言がすごい、という話になった。
そして、Iは可能な限りその寝言を携帯電話にテキストで記録していた。
リストは10以上あった。
ちょっとした量だ。
サービス精神旺盛な彼らは、恥ずかしがる事なくそれらを僕たちに見せてくれた。
「リンスはシャンプーのまえにしちゃダメなんだよ」
一見普通なのだけど、どこかしら異質なものを感じる。
「ゼリーの うゆゆゆーん Iちゃん知ってるかな ゼリーじゃ儲けでないって」
一見普通なのだけど、よくよく見てみたら異質だ。
うゆゆゆーんもさることながら、ゼリーじゃ儲けでない。
たしかに儲けがでなそうだぜ ゼリー。
一通り笑って火曜が終わった。
今宵も彼女は寝言を言うのだろうか
そして彼はそれを記録におさめるのだろうか
とりあえず僕はhanaの寝顔を写真におさめよう
それでもいいんじゃない
みかんじゃない
みかん
by M
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